兼松フューチャーテックソリューションズ株式会社が販売を手掛けるMelexis社は、IMC-Hall®電流センサーICの最新版となる、MLX91218 Low Field(LF)を発表しました。
新製品のMLX91218-LFは、低電流アプリケーション(100A未満)向けに設計されており、住宅用および小規模産業用の配電ユニット、マイクログリッド、電気自動車(EV)充電ケーブルにおけるスマートなエネルギー監視を可能にします。また、この後付け可能な技術はクランプ式計測アプリケーションにも適しています。

産業用および住宅用の両方の環境において、エネルギー監視は電子回路の効率向上に重要な役割を果たします。電源装置や高度計測インフラストラクチャ(AMI)などのデバイスによって取得されたデータは、エネルギーの利用方法を変え、無駄を最小限に抑えるとともに、ピーク時の消費量を削減するピークカットを含むスマートな電力網管理をサポートします。
MLX91218-LFは、産業用および住宅用のスマート配電回路、配電盤、電力モニター、電源装置など、幅広いソリューションをサポートするように設計されています。また、後付け型で最大100Aの電流監視は、無停電電源装置(UPS)やEV充電ケーブルなど高い信頼性が必要な用途においても最適です。このセンサーは、400kHzの帯域幅と2µsの応答時間を特長としており、小さな電流変化を高速に検出できます。さらに、広い温度範囲での低い温度ドリフト、高い線型性(最大±0.5%)、低ノイズにより、さまざまな使用環境でも正確な測定を保証します。
容易な統合を実現するため、MLX91218-LFはレシオメトリックまたは固定(Vref)の2つを選択可能なアナログ出力をサポートし、3.3Vまたは5Vの電源電圧に対応しています。コアベースの技術とは異なり、IMC Hall®は電流導体・PCB・センシングICを垂直に積み重ねる事で、物理設計を容易にします。さらに、IMC設計は表面実装パッケージにより大型PCBへのセンサーICの統合が簡素化され、組立効率の向上とコスト削減につながり、組込みアプリケーションにもメリットをもたらします。
MLX91218-LFに組み込まれた内部・外部双方の過電流検出(OCD)機能は、住宅および産業用配電システムに不可欠なeヒューズなどのスマート機能の開発において重要な役割を果たします。過電流検出はアクティブロー・オープンドレイン出力で示され、IC出力のセンシング範囲を超えても調整可能です。
一般的な電流センシングアプリケーションでは、このセンサーはシンプルなU字型シールドと組み合わせてバスバーまたはPCBの電流を測定します。クランプオン電流測定ソリューションでは、シールドアセンブリが電流ケーブルをクランプします。電磁干渉(EMI)が低いアプリケーションなどでは、シールドを省略することで、統合の懸念事項と設計体積をさらに削減できる場合があります。
Melexis社プロダクトラインディレクターであるBruno Boury氏は、「電力網の効率性と持続性を高めるために、より詳細なレベルのインテリジェンスが必要です。これは、家庭や産業におけるスマートパワーデバイスの原動力であり、スマートパワーデバイスは、消費電力を削減するだけでなく、ピークカットや負荷シフトなどの、より大規模なグリッド管理戦略への適合にも役立ちます。この新しいMLX91218-LFは20年にわたる実績のあるMelexis社のIMC技術を基に構築されており、重要な低電流アプリケーションに対応し、容易な統合、高精度、コスト効率、信頼性を実現します。」 と述べています。
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