兼松フューチャーテックソリューションズ株式会社が販売を手掛けるMelexis社は、コンパクトで柔らかく、表面に作用する力(押す力とずらす力)を3Dで検出する完全一体型の触覚センサー『Tactaxis』を発表しました。
これにより、ロボットのハンドやグリッパーが改善され、フルーツピッキング(果物の摘み取り)などの繊細な作業が可能になります。
これはロボットが、壊れやすい物体や様々な物体と相互作用する能力を向上させるための大きな技術革新であり、Melexis社はこの技術のプロトタイプへの実装に成功しています。
この画期的なプロトタイプは、業界で実績のあるMelexis社のTriaxis®テクノロジーを使用した”multiple 3D magnetometer pixels(複数の3次元磁力計ピクセル)”を特徴としています。このセンサーは、磁石が粘弾性樹脂であるエラストマー素材に埋め込まれているため、人間の皮膚の特性を模倣したソフトな接触インターフェイスを実現することができます。
また、このセンサーは高感度であるため、わずかな力でも検出することができます。力の分解能は2.7mNで、これは1グラム(~0.3グラム)の重量変化を識別するのに十分な値となっています。 Tactaxisのプロトタイプは非常にコンパクト(寸法はわずか5mm x 5mm x 5mm)ですので、狭いスペースへの活用に最適となり、外乱磁界の影響を受けません。これにより、潜在的な測定エラーを防ぐことができます。また、過酷な条件(温度変化など)にも対応できる堅牢性を備えています。
完全一体型のTactaxisは、競合する光学式触覚センサーとは異なり、半導体技術を使用した大量生産が可能です。この半導体プロセスは、コストと信頼性に大きなメリットをもたらします。
「ロボットは壊れやすい物体を操作するために触覚を必要とします。このようなアプリケーションのために、外乱に対して堅牢でありながら接触力を正確に測定する新しい磁気センサーを開発しました」と、Melexis社のグローバル・イノベーション・マネージャー、Gael Close氏は述べています。「当社のTriaxis®磁気センサー技術を活用することで、ロボット向けの触覚センサーを大きく前進させ、堅牢で競争力のある多軸センシングソリューションを提供することができました。今後、Tactaxisのプロトタイプを基礎として、さらなる開発を進めていきます。」
Melexis社3D磁力センサーのプロトタイプの詳細を示すホワイトペーパーがIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)より発行されています。
A Gradiometric Magnetic Force Sensor Immune to Stray Magnetic Fields for Robotic Hands and Grippers
より詳細な製品情報に関して、Melexis社の以下リンクをご参照ください。
Innovative magnetic sensing for robotics I Melexis
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